ゾイドオリジナル (ZOIDS ORIGINAL)

ストーリー

中編『若き狼と三本の矢』登場機体・人物紹介へ

【1】
ザッパ率いる特殊部隊が海を越えて兵站基地へと到着した。
「こちらスペクター、目標のゾイドを発見!…あ、あれは、まさか!?」
「私情は挟むな。相手はどんな攻撃を仕掛けてくるかは未知だ。各機散開! 3機は作戦通り、まずは森林の中へ身を隠し、適切な狙撃位置へつけ!」
ザッパのドラゴンヘッドは、機体から煙幕を拡散させながら高速でジェノリッターに接近し、500mの近距離から搭載されたロングレンジライフルの砲撃を数十発行なった。
「…どうだ?」 すると、巻き起こった粉塵と爆煙の中からジェノリッターが現れ、ドラゴンヘッドに向かって高速で接近してきた。
「この距離から撃っても無傷か? やはり、強力な電磁シールドを持っているようだな」
「待っていたぞ、ザッパ! 中央大陸戦争での決着を今ここでつけようではないか」
「アッシュ…貴様か…!」 中央大陸戦争時、互いに宿敵の関係にあったザッパとアッシュが対峙した。
その間に割って入るように、連邦軍兵站基地部隊のディバイソンが突入してきた。 「救援に入ります、ザッパ教官! 悪魔め、連装突撃砲をくらえ!」

アッシュはスラスターでジェノリッターの巨体を跳躍させて突進砲撃を回避し、上段から大剣を振り落とし、ディバイソンを一刀両断した。
「強い…! このドラゴンヘッドでヤツを引きつける。3人は支援隊形をとりながら攻撃の機会を伺え!」

【2】
3機のコマンドウルフRGCは、ザッパのドラゴンヘッドのはるか後方の森林の中で射撃姿勢を取り、ヘッドスコープでジェノリッターをターゲットモニターに捉えながら、狙撃の機会を伺っていた。
「よくも友軍機を! もう我慢ならねえ、派手にぶっ放すぜ!」
焦燥感に駆られたイーノが、機影をモニター上に確実に捉えないまま、低い姿勢でレールガンを放ったため、初弾を外してしまう。
レールガンの放つプラズマと発射音から3機の動きを察知したアッシュは、大剣を水平に広げて滑空し、ドラゴンヘッドの頭上を飛び越え、イーノのコマンドウルフRGCの方へ向かった。
「こちらパークス、このままではイーノがやられる…。こちらもレールガンを使います!」
「待て! レールガンの破壊力は極めて大きい! 射撃姿勢を維持できない限り撃ってはならぬ!」
パークスはヘッドスコープでターゲットの姿を捉えるも、スパイクアンカーを完全に降ろしきらないまま発射したため、弾はジェノリッターの右肩をかすめるに留まったが、瞬時に根元から右腕が消し飛んだ。

「む…今のは高速実体弾か!? もしやレールガン…? あれをくらえば、我がジェノリッターといえども致命的だ。厄介なものを持っているな…」
アッシュは、この状況を不利であると判断し、素早い体捌きで一気に方向転換をすると、基地の防御壁内に退いた。
ザッパもジェノリッターを追撃して基地内へ突入した。

相手が父の仇と知って冷静さを欠いたスペクターは、仲間の混乱の中、レールガンの発射の機会を失い、その場に立ち尽くしていた。

【3】
3機のコマンドウルフRGCは陣形を立て直し、レールガンを走行ポジションに戻すと、森林の中を出て基地まで全速力で走った。

「皆よく聞くのだ! 弾はスペクターの1発しかない。壁の外で陣形を整え、発射の機会を慎重に窺え!」
防御壁の外に陣形をひいたパークスがひと呼吸をおいて、ザッパに進言した。
「ヤツは大剣を振り切った直後に、一瞬の隙が生まれます。その瞬間に防御壁越しにスペクターのレールガンに賭けてみます…!」
「無謀だ、防御壁越しの一撃となると、かなりの威力と正確な位置把握が必要だぞ!」
「考えがあります。三体縦列でレールガンの発射を行います。レールの長さが三倍になれば威力は増すはずです。イーノ! スペクターの前で縦列隊形をとって! ミラージュフォックス、敵位置情報をお願いします!」
「縦列発射って? 俺たちのレールガンの接点は無くなってるぜ」
「大丈夫、発射時に発生するプラズマで通電するはずだわ」
「…うむ、危険な賭けだが、勝機はそれしかないようだ!ならば、ヤツをあの監視塔がある壁際に引き込む! それを目印に弾を見舞え!3人とも冷静かつ、果敢に行くのだ」
「了解!」
ザッパのドラゴンヘッドがジェノリッターに肉薄し、監視塔がある防御壁に徐々に誘い込んでいった。
それまで共闘するには程遠かった3機のコマンドウルフRGCは、前からイーノ、パークス、スペクターの順に縦列隊形を組んでいった。
「手柄争いは一時休戦だ。ここは力を合わせていくぜ! 縦列隊形を俺に合わせろ、スペクター!」
「分かってるよ、位置の精密調整中だ!」
「2人とも最後の1発よ、しっかり気持ちを揃えて! 1本の矢だけならたやすく折れてしまうけど、3本に重ねると折れないわ。三矢一撃よ!」
位置調整をしながらも、イーノの新型透視装置を備えたスコープの画像データが他の2機のモニターに転送され、ジェノリッターを捉えようとしていた。

【4】
ザッパは、至近距離で決死のロングレンジライフルによる攻撃を仕掛けるも、大剣によって銃身が破壊されてしまう。
「ぐ…もはや太刀打ちできん。スペクター! まだ準備は整わないか!?」
「防御壁の厚さが障害となって…画像がぼやけて、隊長と奴の姿が一体化して区別がつかない。く、くそっ!」
「子犬どもは後回しだ。中央大陸戦争の借りを返させてもらうぞ、ザッパ。帝国が蘇る時が来たのだ!」

巨大な大剣を大きく広げ、ドラゴンヘッドに止めを刺そうとしたその時、後方支援のミラージュフォックスからの通信が入った。
「こちら、後方支援のカイ、ジェノリッターの位置を確認! そちらに転送します!」
高度な索敵能力を備えたミラージュフォックスの情報によって、3機のコマンドウルフRGCのモニター上にジェノリッターの姿がはっきりと映った。 転倒しているザッパは動力機関の出力を最大まで上げ、ジェノリッターの大剣をブーストによって緊急回避することに成功した。

そこへ、スペクターの叫びが聞こえた。
「今だ、捉えたぞ、怪物め! 父ウォールの仇だ、こいつをくらえ!」
スパイクアンカーを降ろし、鋭い牙を剥いたスペクターのコマンドウルフRGCから放たれた高速弾“ファング”が、縦列に並んだイーノとパークスの3本のレール上をプラズマと共に超高速で抜け、防御壁を貫通した。

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