ゾイドオリジナル (ZOIDS ORIGINAL)

ストーリー

前編『突然の出撃』登場機体・人物紹介へ

【1】
中央大陸西方の諸島郡に位置する帝国残党軍掃討作戦の要害、クレタス島。 断崖絶壁に囲まれ、洞窟が点在するこの島の中心部に、トラップ遊撃隊の拠点基地があった。

1ヶ月前の帝国残党軍の新鋭機、ジェノリッターによる連邦軍の軍港襲撃以後、帝国残党軍掃討作戦の規模は拡大し、連邦軍兵学校の学生たちも有事に備え、初等兵としてクレタス島で実戦演習を行っていた。
この学生のひとり、テッド・スペクターは先の戦いで戦死した父ウォールを想い、帝国残党軍への敵討ちを胸の奥に秘めていた。

しかし、ジェノリッターの存在は軍事上の機密のため、彼に知らされておらず、仲間のイーノやパークスと、厳しい訓練の中でも、若者らしく自由奔放にゾイドを駆る毎日を送っていた。
自然に富んだこの地で、学生たちが駆るコマンドウルフによる機動訓練走が行われた。これは大地に刻まれた獣道上でターゲットを狙撃しながら競われる戦闘訓練であり、卓越したパイロットセンスが要求される。

号砲を合図に十数機のコマンドウルフが疾走。
スペクター機とイーノ機に、他の兵士たちが追従する形で訓練が進行した。
「着いて来い、イーノ!」
「スペクター! それは、こっちのセリフだ!」

やがて、スペクターとイーノの先頭争いがエスカレートしてコースから外れてしまうと、その隙に猛スピードで接近してきたパークスが呆れたように2人へ言葉をかけた。
「お二人ともご苦労様、一番は私がいただくわ」
そんな彼らの無軌道ではあるが、人機一体の操縦振りを、元トラップ遊撃隊隊長のマスター・ザッパが、愛機ドラゴンヘッドの機上から見守っていた。

ザッパは中央大陸戦争の終戦後、最前線から退いて連邦軍予備兵の教官となり、このまま引退を考えていたが、ジェノリッターの出現とアッシュの存在が胸につかえていた―――。

【2】
そこへ、西南の離島にある連邦軍兵站基地が、ジェノリッターに襲われたとの報告が慌しく届いた。

しかし、トラップ遊撃隊本隊は大規模な掃討戦に出ていて不在のため、ザッパの元へと出撃命令が下された。

ザッパは事態を察し、出撃の決意を固めると、ドラゴンヘッドの出撃準備が進められているドックへ駆けつけた。そして、試作段階のレールガンを装備したコマンドウルフRGC3機に、ミラージュフォックス1機を後方支援機とした特殊部隊の編成を命じた。
「やれやれ、安心して引退できる世はなかなか来てくれぬものだな。スペクター、イーノ、パークスの3人を呼べ!」
「ザッパ教官! あいつらを使うつもりですか!?」
「未熟なところはあるが、彼ら3人のセンスと思い切りの良さは、この任務に適任だ」

【3】
訓練が終了しても言い合いを続けていたスペクターとイーノのところへギャラリーを掻き分けてやってきたパークスの怒号が響いた。
「ザッパ教官が呼んでいるわよ、スペクター、イーノ!今すぐ出撃準備をしなさい!」
我に返った2人は、パークスと共にザッパの元へと駆けつけた。 整備兵たちがコマンドウルフRGCの緊急出撃準備に追われる中、3人が出撃ドッグに到着すると、演壇に立ったザッパよりブリーフィングが行われた。
「今から作戦を伝える! 敵はジェノリッター。電磁シールドを装備し、高機動、高格闘能力を持つ帝国残党軍の最新鋭暴君竜型ゾイドだ。
諸君たちが乗るこの3機のコマンドウルフRGCに搭載しているレールガンは試作段階だが、長射程の高速弾“ファング”で大型ゾイドの装甲を貫通することが可能である。理論値では敵の電磁シールドさえも貫通できる威力を備えている。
機体特性を殺すことなく狙撃できるが、各機1発の使用に限られる。
本作戦への参加は私から諸君たちを指名させてもらった。健闘を期待する!」

「射撃後の作戦行動はどうするのですか?」
パークスがメガネの縁に手を当てて質問した。
「全速力で退避しろ」
「退避・・・」3人の声が揃った。
「逃げるなんて嫌です! 直接戦闘させてください!」
スペクターが立ち上がって叫んだ。
「スペクター、お前は死にたいのか? 実戦経験のないお前たちが格闘戦で奴に勝てる確率は0%に近い。隊長として無意味にお前たちの命を危険に晒すことはできん。以上だ、それでは各自出撃に備えよ!」
「これが初陣ってことになるわけだな、腕がなるぜ!イーノ、俺の足を引っ張るなよ!」
「お前こそな! 手柄はこの俺様がいただくぜ!」
「まったく…あなたたちはいつも熱いわね」
3人は優れたパイロット能力を秘めながらも、実戦経験のない新米兵士。
チームワークという言葉とも縁遠い彼らの抜擢に、他の隊員たちは多少の不安を覚えながらもグスタフ改造輸送艇に乗船し、連邦軍兵站基地へ向けて出撃した。

【4】
連邦軍兵站基地は補給タンクから立ち上る黒煙に包まれ、遠くまで累々とグスタフの残骸が横たわり、防御ラインは壊滅寸前の状態となっていた。

その黒煙の中から大剣を装備したジェノリッターを駆るアッシュ・ラボーンと装甲歩兵を中心とする帝国残党軍が現れ、数機の強化型ゴドス隊と激しい戦闘状態に突入していた。
ジェノリッターは帝国再興のデモンストレーションとでもいえるような見事なブレード捌きで強化型ゴドス隊を撃破し、背部の大剣を広げて凄まじい咆哮を上げた。

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