ゾイドオリジナル (ZOIDS ORIGINAL)

ストーリー

後編『凶剣の矛先』登場機体・人物紹介へ

第3章
【1】
サーチライトが交錯する軍港ゲート前で、先行する帝国残党軍が、一機の未知のゾイドと遭遇した。
サーチライトを浴びたその機体は、明らかにシールドライガー量産機とは異なり、背中に2つのスラスターガンを持つ新鋭機だった。
その機体に搭乗しているのは元共和国軍エースパイロットであり、連邦軍曹長であるウォール・スペクターであった。

ヘルキャットのビーム砲が発射されると、シールドライガー新鋭機は踵を返して反転し、港の施設にいったん身を潜めた。
多勢相手の戦いを前にして、ひと呼吸置くように操縦レバーを握り直した。

「こいつはお前みたいな化け物と戦うのにおあつらえ向きだぜ、覚悟しな」
ウォールは風防に貼られた息子の写真に目をやってから、スラスターガンを左右に開き、静かに前進していった。

【2】
ウォールが搭乗するシールドライガー新鋭機は、軍港内のコンテナ、クレーン、重機などに身を潜め、敵の背後にまわりながら、背中のスラスターガンで
ヘルキャットを次々と撃破していった。
この戦局を後方でみていたアッシュは、ヘルキャットを下がらせ、集束荷電粒子砲を発射し、シールドライガー新鋭機が潜む遮蔽物を正確に破壊していった。

しかし、一見不利なように見えたウォールだったが、次々に移動しながら、ジェノリッターとの距離を詰めていった。

そして、ついにアッシュとウォールは対峙した。
「なるほど、荷電粒子砲は発射に数秒のチャージを要する武器・・・ここまで間合いを詰められると使えぬな」

コックピット内のアッシュは、ウォールの戦術に敬服し、集束荷電粒子砲発射ボタンのカバーを閉じた。
アッシュは強者と戦うことに喜びを感じながら、静かに闇の中から現れて、正面切ってウォールと相見えた。
両機は名乗りを上げるかわりに、ジェノリッターは大剣を、シールドライガー新鋭機はスラスターガンを構えた。

【3】
先に動いたのはウォールのシールドライガー新鋭機だった。
一瞬前屈みの体勢を取った後、地面を脚力に任せ思いっきり蹴ると同時にジェノリッターに飛びかかった。 ジェノリッターの大剣を紙一重でよけたシールドライガー新鋭機は、ストライクレーザークローで左肩の装甲を切り裂いた。

「いい実力だ、このまま倒してしまうのは惜しい男だ」
「そうはいくか、うちのガキが手柄土産を待っているんでな。生憎だが、討ち取らせてもらうぜ」
通信上に二人の会話が飛び交う中、ジェノリッターはシールドライガー新鋭機の数回の砲撃を、電磁シールドで真っ向から全て受け切った。
「やるじゃないか! それならこれならどうだ!」
ウォールは至近でジェノリッターの大剣をかわし、側面に回り込んでスラスターガンから衝撃弾を発射!
ジェノリッターのヘッドアーマーに着弾し、大爆発を起こした。
すると突然、ジェノリッターは、暴走の兆候を見せはじめた。
ジェノリッターの怒りがアッシュにも流れ込んできたが、アッシュは精神力でそれを押さえ込んだ。
「リッターよ、冷静になれ」

コックピット内のアッシュは、ヘッドアーマーのダメージが引き起こす衝撃に耐えながらも、暴走しようとする機体を大きく展開させたバーニアで制御を試み、モニター正面に敵影を捉えようとした。

「なかなかの腕前と見た・・・しかし、こちらもやらせてもらう」
バーニアにゾイドニュームのエネルギーを一気に流し込み、最大限のパワーをかけた。
開いた背中のバーニアから真紅の炎がマントのように吹き出し、空気を裂いて地面に亀裂が走った、次の瞬間、シールドライガー新鋭機は、ジェノリッターの大剣で胴を突かれて崩れ落ちた。

【4】
アッシュは敵ながらも実力者であった相手の素顔を確かめようと、シールド新鋭機のコックピットへ歩み寄った。
彼が目にしたのは、ウォールの亡骸と1枚の写真だった。そこに映っていたのはウォールの息子とわかる初等兵の軍服を着た若者の姿であった。
「悪いが、私には使命がある。まだやられるわけにはいかないのだ」
アッシュは静かに敬礼し、その場を後にした。 西の諸島にある連邦軍兵学校の教官室へシールドライガー新鋭機が撃破された、
との報告が届いた。 トラップ遊撃隊のザッパは、つぶやいた。
「ウォールよ、おまえが負けるとは・・・やはりヤツは生きていたのか・・・」

アッシュとザッパ、この2人の想いによって、運命の歯車が大きく動き出そうとしていた――――。

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